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巻き爪になりにくい靴の選び方|サイズ・形・履き方のポイント

巻き爪ケアコラム 巻き爪予防の靴選び

毎日履く靴は、爪への負担を左右する大きな要素のひとつといわれています。私たちのサロンでも、靴を見直したことで指先がずいぶん楽になったというお声をよく伺います。この記事では、巻き爪が気になる方の靴選びのポイントを整理します。

靴と巻き爪の関係

つま先が窮屈な靴は、爪の両側を内側へ押し込むような圧力をかけ続けます。一方で、大きすぎる靴も油断できません。歩くたびに足が前へすべり、指先が靴の先端にぶつかることで、結果的に爪へ負担がかかると考えられています。

選び方の5つのポイント

  • サイズ:かかとを合わせた状態で、つま先に1センチ前後の余裕があるものを目安にします。
  • トゥの形:指の並びに沿った丸みのあるラウンドトゥや、ゆとりのあるスクエアトゥが比較的負担が少ないといわれています。先の細いポインテッドトゥは、長時間の使用を避けるのが無難です。
  • ヒールの高さ:高いヒールは体重がつま先に集中しやすくなります。日常使いは3センチ程度までを目安にされると安心です。
  • 素材:足なじみのよい柔らかい素材や、甲をしっかり支えられる紐やストラップ付きのデザインがおすすめです。
  • 試着の時間帯:足は夕方にかけてむくみやすいため、夕方に試着すると失敗が少ないといわれています。

履き方も同じくらい大切です

よい靴でも、履き方次第で効果は半減してしまいます。かかとをトントンと合わせてから紐をしっかり結ぶ、紐をゆるめたまま脱ぎ履きしない、といった基本を意識するだけでも、指先への負担は変わってくると考えられます。

シーン別の工夫

お仕事でパンプスが必要な方は、通勤はスニーカーにして社内で履き替える方法があります。安全靴をお使いの方は、中敷きで前すべりを抑える工夫も一案です。スポーツをされる方は、競技用シューズのサイズ選びを店頭で相談されることをおすすめします。

足のサイズの正しい測り方

靴選びの前に、まずご自身の足の今のサイズを知ることが出発点になります。足の長さは、かかとから一番長い指の先までを、立った状態で測ります。左右で長さが違うことは珍しくないため、必ず両足を測り、大きいほうに合わせてください。また、足は夕方にかけてむくんで大きくなる傾向があるため、靴を試すのは夕方が失敗しにくいといわれています。数年前のサイズのまま選び続けている方は、一度靴店での計測をおすすめします。加齢や体重の変化で、足のサイズや幅は意外なほど変わります。

インソールの活用も選択肢です

足が靴の中で前へすべってしまう場合、インソールで足を適切な位置に保つ方法があります。市販のインソールでも、かかとが安定して前すべりが減るだけで、指先への負担がやわらぐことがあります。土踏まずのアーチをサポートするタイプは、足裏全体で体重を受け止める助けになるといわれています。ただし、合わないインソールはかえって違和感のもとになりますので、できれば専門店で足に合わせて選んでいただくのが安心です。

買ったあとのメンテナンスも忘れずに

よい靴も、履き続けるうちに変化していきます。かかとの外側だけがすり減っていないか、靴紐が緩んだままになっていないか、中敷きがへたっていないか。月に一度は靴を裏返してチェックしてみてください。すり減りの偏りは歩き方の癖のサインでもあり、足や爪への負担のヒントになります。お気に入りの一足を毎日履き続けるより、2、3足をローテーションするほうが靴も長持ちし、足への負担も分散できるといわれています。

パンプス・革靴と上手に付き合うコツ

お仕事柄、パンプスや革靴を避けられない方も多いと思います。その場合も、工夫の余地はあります。通勤はスニーカーで移動して職場で履き替える、座り仕事の時間は靴を脱いで足を休ませる、ヒールの高さの違う靴を日替わりで使うなど、同じ圧迫が長時間続かないようにするだけでも、指先への負担は変わってきます。ストラップ付きのパンプスは足が前へすべりにくく、同じヒール高でも指先への負担を抑えやすいといわれています。

スニーカーは紐の結び方で変わります

スニーカーを履いているのに指先が痛む方は、紐がゆるいまま脱ぎ履きしていないでしょうか。紐がゆるいと、せっかくの固定力が働かず、靴の中で足が前へすべってしまいます。かかとをトントンと合わせ、つま先側から順に紐を締め、足の甲全体を包み込むように結ぶ。この基本だけで、同じ靴でも履き心地は別物になります。毎回結び直すのが難しい方は、伸縮性のある結ばない靴紐を活用する方法もあります。脱ぎ履きのたびに紐を結び直すのが面倒に感じる場合は、靴の側面にチャックが付いているタイプも私たちはおすすめしています。紐の締め具合をそのまま保てるので、楽に脱ぎ履きしたい方に向いている選択肢です。

靴下・ストッキングも見直してみる

意外に見落とされがちなのが、靴の中に履くものです。サイズの小さい靴下やつま先の締め付けが強いストッキングは、それ自体が指先を圧迫し、爪への負担になることがあるといわれています。五本指ソックスは指が独立して動きやすく、足指の機能を保つ観点からも役立つとされます。また、厚手の靴下を履く冬は、その分靴の中が窮屈になっていないかも確認してみてください。

こんな靴は買い替えのサインです

  • かかとの外側や内側だけが極端にすり減っている
  • 靴の中敷きに指の跡が深く刻まれている
  • かかとの芯がつぶれて、足が中で動くようになった
  • 履くと決まって同じ場所が痛む、当たる

お気に入りの靴ほど長く履きたくなりますが、支える力を失った靴は足への負担を増やしていきます。定期的に靴の状態をチェックし、足を守る道具として買い替えの判断をしていただければと思います。

巻き爪ケア中の靴選びはさらに慎重に

すでに巻き爪の違和感がある方や、矯正ケアの最中の方は、健康なとき以上に靴選びが大切になります。当たって痛む場所をかばって歩くと、足の他の場所や反対の足にまで負担が広がることがあるためです。ケア期間中は、つま先に余裕のあるスニーカーを基本にして、指先が圧迫される靴はできるだけお休みさせてあげてください。どうしても必要な日は、保護パッドやテーピングを併用して、当たりをやわらげる工夫を。矯正ケアにお越しのお客様には、その方の足と生活に合わせた靴の工夫も個別にお伝えしています。

靴を変えても食い込みが戻らない場合は、爪の形そのものへのアプローチが必要になります。巻き爪矯正の方法と期間で目安をご確認いただけます。

今日からできる、足と靴のセルフチェック

  • 手持ちでいちばんよく履く靴のつま先に、指1本分の余裕があるか確かめる
  • 靴底を裏返して、すり減りの偏りを見る
  • 紐靴を、かかとを合わせて結び直してから歩いてみる
  • 夕方に足がむくんだ状態でも窮屈でないか確認する
  • 靴下やストッキングの締め付けをチェックする

5分もあればできるチェックばかりですが、足元の環境は驚くほど見直せます。この記事を読み終えたら、まず玄関の靴を1足、手に取ってみてください。その小さな行動が、巻き爪予防の確かな一歩になります。

よくあるご質問

サンダルなら圧迫がないので巻き爪によいのでしょうか

圧迫は減りますが、固定力のないサンダルは指に力が入りやすく、乾燥も進みやすいため、一概によいとは言えないようです。かかとの固定できるタイプを選び、保湿とあわせてお使いください。

幅広の靴を選べば安心ですか

幅が広すぎる靴は中で足がすべり、かえって指先に負担がかかることがあります。大切なのは幅の広さではなく、足の形に合っていることです。

インソールは市販品でもよいですか

前すべり対策程度であれば市販品でも役立つことがあります。足の悩みが深い場合は、計測して選んでくれる専門店のものが安心です。

靴を替えるだけで巻き爪は良くなりますか

靴は大きな要因のひとつですが、爪の切り方や足の使い方も関わるため、靴だけですべてが解決するとは限りません。あわせて見直すことで、負担を総合的に減らせると考えられます。

何足くらいをローテーションすればよいですか

決まりはありませんが、用途の異なる2、3足を履き回すと、靴の乾燥と型崩れ防止、足への負担分散の面でバランスがよいといわれています。

まとめ

靴選びは、巻き爪の予防とケアの土台になる部分です。私たち巻き爪メディカルサロンFでは、爪の状態だけでなく、ライフスタイルや靴の傾向も伺いながらケアをご提案しています。靴選びに迷われたときも、お気軽にご相談ください。

スタッフが接客で耳にした、靴のお悩み

サロンのスタッフがお客様から実際に伺った声には、思わずうなずいてしまうものが多くあります。買ったばかりの靴が足に合わなかったけれど、もったいなくて我慢して履き続けていた。お仕事で毎日安全靴を履いている。靴は脱ぎ履きのしやすさだけで選んできた。足のサイズを測ったのは大昔で、今の自分の正確なサイズが分からない。

こうした声は、どれも珍しいものではありません。逆にいえば、多くの方の足元に見直しの余地が残されているということでもあります。もったいないと感じたときは、靴を我慢して履き続ける代わりに、中敷きや履き方の工夫で調整できないかを考えてみてください。それでも合わない靴は、足の健康という観点では手放す勇気も必要かもしれません。

記事監修者

藤本栄大 院長

ふじもと皮フ科クリニック 院長 / 巻き爪メディカルサロンF 医療監修

藤本 栄大(ふじもと えいた)

医学博士

日本皮膚科学会皮膚科専門医・医学博士

防衛医科大学校卒業後、自衛隊病院・防衛医科大学校附属病院での勤務を経て日本皮膚科学会皮膚科専門医を取得。同大学院在籍中に米国UC Davis(皮膚科学教室)へ留学し医学博士を取得。海上幕僚監部衛生企画室勤務、南極観測船「しらせ」医務長(第54次)、Pacific Partnership参加等を経て、2015年にふじもと皮フ科クリニックを開院。日本フットケア・足病医学会会員として足・爪疾患の診療と研究を継続。

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