巻き爪矯正の種類を看護師が比較|ワイヤー・プレート・クリップ、自分に合う方法の選び方
コットンパッキングやテーピングを続けているけれど、またすぐ痛くなる——そう感じている方から、矯正を試してみたいけれど種類が多くてどれがいいかわからない、というご相談をよくいただきます。
セルフケアと矯正は根本的にやっていることが違います。セルフケアは症状を和らげるもので、爪の形そのものは変わりません。矯正は爪に継続的な力をかけて形を変えていく方法です。繰り返すなら、矯正を検討するタイミングかもしれません。
この記事では、巻き爪の矯正方法を3系統に整理して、それぞれの特徴と向き不向きを看護師が正直にお伝えします。
この記事でわかること
- セルフケアと矯正の根本的な違い
- 矯正の3系統(ワイヤー・プレート・クリップ)それぞれの仕組みと特徴
- 爪の状態・生活スタイル別の選び方
- サロンと医療機関、どちらで受けるべきか
- 当サロンで行っているプレート矯正について
セルフケアの方法(コットンパッキング・テーピングなど)については、こちらの記事で詳しく解説しています。
矯正とセルフケアは何が違うのか
コットンパッキングやテーピングは、爪と皮膚の間に緩衝材を入れたり皮膚を引っ張ったりして、痛みを和らげる方法です。正しくやれば効果がありますが、爪のカーブそのものには働きかけていません。コットンやテープを外せば元の状態に戻ります。
矯正は違います。ワイヤーやプレートを使って爪に持続的な力をかけ、少しずつカーブを変えていきます。継続することで爪の形が矯正されていくため、セルフケアとは目的が異なります。
繰り返し痛みが出る方、セルフケアで改善しない方には、矯正の方が根本的な解決につながる可能性があります。
巻き爪矯正の3系統
矯正方法は大きく3つの系統に分けられます。それぞれの仕組みと特徴を整理します。
| 系統 | 代表的な方法 | 矯正の仕組み |
|---|---|---|
| ワイヤー系 | マチワイヤー、VHO法(3TO)、そがわ式(SH法)など | 弾性ワイヤーで爪を持ち上げる。爪に穴を開けるものと開けないものがある |
| プレート系 | 爪矯正プレートなど | 爪の表面に貼付し、プレートの弾性でカーブを矯正する |
| クリップ系 | 巻き爪クリップなど | 爪の先端に引っかけて、バネの力で持ち上げる |
各系統の特徴と向き不向き
ワイヤー系
弾性ワイヤーを使って爪を持ち上げる方法です。ひとくちにワイヤー系といっても、仕組みや適応がいくつか異なる方法があります。代表的なものを3つ紹介します。
マチワイヤー
爪に小さな穴を2か所開け、ワイヤーを通して弾性で爪を持ち上げる古くからある方法です。矯正力はありますが、爪がある程度伸びていないと装着できず、爪の根元への矯正力が弱い点が課題とされてきました。
VHO法(3TO)
ドイツ発祥のワイヤー矯正法で、熟達した・人道的な・矯正法を意味するVirtuose・Humane・Orthonyxieの頭文字をとった名称です。専用ワイヤーの両端をフック状に加工して爪の左右に引っかけ、ループワイヤーで巻き上げて固定します。爪に穴を開けず、短い爪でも装着できるうえ爪の根元に近い位置から矯正力をかけられるため、従来のマチワイヤーの弱点を補った方法として知られています。ライセンス取得者のみが施術できる仕組みになっており、医療機関を中心に普及しています。
そがわ式(SH法)
香川県のそがわ医院・十川秀夫医師が考案した方法で、爪に穴を開けずにフックとワイヤーの弾性を組み合わせて矯正します。短い爪・薄い爪・肉芽を伴う陥入爪にも対応できるなど適応範囲が広く、ふじもと皮フ科クリニック院長もその治療効果を評価している方法です。フック加工に専門的な技術が必要なため、対応できる医療機関は全国でも60~70件程度にとどまっています。
いずれも医療機関での施術が基本で、変形が進んだ爪や他の方法で改善しなかったケースに向いています。
- 矯正力:強い
- 爪の条件:方法によっては短い爪・薄い爪にも対応可能(そがわ式)
- 施術場所:主に医療機関
- 向いている人:変形が強い、他の方法で改善しなかった、爪に穴を開けたくない
プレート系
爪の表面に薄い矯正プレートを貼り付け、プレート自体の弾性(反発力)で爪を少しずつ持ち上げていきます。穿孔処置が不要で、爪への負担が少ないのが特徴です。
透明なプレートを使用するため見た目が目立ちにくく、装着中も日常生活を送りやすいです。爪が短すぎる場合や極端に薄い場合は装着できないことがありますが、多くの方に対応できる方法です。サロンでも対応可能な系統です。
- 矯正力:中程度
- 爪の条件:ある程度の長さがあれば対応可能
- 施術場所:サロン・医療機関
- 向いている人:見た目を気にする方、日常生活への影響を少なくしたい方
クリップ系
爪の先端に小型のクリップ(バネ状の器具)を引っかけ、その弾性力で爪を持ち上げます。装着・取り外しが比較的簡単で、爪への処置が不要です。
爪の先端がある程度伸びていないと装着できないため、爪が短い段階では使用できません。矯正力はやや弱めのため、軽度の巻き爪に向いています。
- 矯正力:やや弱い
- 爪の条件:先端が伸びていることが必要
- 施術場所:サロン・セルフケア用製品もあり
- 向いている人:軽度の巻き爪、まず試してみたい方
自分に合う矯正を選ぶ3つの確認ポイント
種類を選ぶ前に、以下の3点を確認しておくとスムーズです。
① 炎症・化膿はありますか?
赤み・腫れ・化膿がある場合は、矯正の前にまず医療機関での処置が必要です。炎症がない状態であれば矯正で対応できる可能性があります。
② 爪は十分に伸びていますか?
ワイヤー系・プレート系・クリップ系のいずれも、爪がある程度伸びていることが前提です。爪を極端に短く切っている場合は、まず適切な長さに伸ばすことから始めます。
③ 変形の程度はどのくらいですか?
軽度であればプレート系・クリップ系で対応できることが多いです。変形が強く進んでいる場合や、他の方法で改善しなかった場合は、ワイヤー系が適している可能性があります。
サロンと医療機関、どちらで受けるか
矯正を受ける場所の選び方も、症状の状態によって変わります。
| 状態 | 推奨する受診先 |
|---|---|
| 炎症なし・爪が伸びている | サロンで矯正対応可能 |
| 軽度の赤みや痛みがある | まず医療機関で炎症の程度を確認 |
| 化膿・過剰肉芽がある | 医療機関での処置が先(矯正はその後) |
| 変形が強い・他の方法で改善しない | 医療機関で矯正または手術を検討 |
当サロンは、ふじもと皮フ科クリニック(北習志野)と連携しています。受診が必要かどうか判断に迷う場合は、まずサロンにご相談ください。状態によってクリニック受診をご案内することもできます。
当サロンのプレート矯正について
巻き爪メディカルサロンFでは、爪矯正プレートを使ったプレート矯正を行っています。
透明で目立ちにくいプレートを爪に貼付し、その弾性で巻いた爪を少しずつ矯正していきます。施術中は通常の靴を履いて帰宅できます。爪に穴を開ける処置は不要です。
看護師が在籍しており、爪の状態を確認したうえで施術を行います。炎症がある場合や医療的な処置が必要と判断した場合は、提携のふじもと皮フ科クリニックへご案内します。
また、矯正と合わせてネイルのオプションもご用意しています。医療的なケアを受けながら、見た目を可愛らしく仕上げることもできます。矯正中はネイルをあきらめていたという方も、ぜひご相談ください。
当サロンのプレート矯正について、料金と通院のペース、受けられないケースは巻き爪矯正のご案内にまとめています。
よくある質問
矯正はどのくらいの期間かかりますか?
爪の状態や矯正方法によって異なりますが、プレート矯正の場合は数か月から半年程度を目安にすることが多いです。足の爪は1か月に約1.5mmとゆっくりしか伸びないため、生え変わりのサイクルに合わせて継続することで形が整っていきます。
矯正中は普通に生活できますか?
プレート矯正の場合、装着したまま通常の靴を履いて生活できます。入浴やスポーツも基本的に問題ありません。ただし、プレートが剥がれやすい状況(長時間の水仕事など)では注意が必要です。詳細は施術時にご説明します。
矯正と手術の違いは何ですか?
矯正は爪に器具を装着して形を変えていく保存的な方法です。手術(楔状切除など)は局所麻酔をして爪の一部を切除する処置で、化膿や重症の陥入爪に用いられます。炎症がない段階であれば、まず矯正を試みることが多いです。
自分がどの矯正方法に向いているかわかりません
爪の長さ・形・変形の程度・炎症の有無によって適した方法が変わります。当サロンでは無料相談で爪の状態を確認したうえでご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。
子供の巻き爪にも矯正は使えますか?
お子さんの巻き爪は爪がやわらかく、矯正に対する反応が早いことがあります。ただし年齢や爪の状態によって適した方法が異なるため、まず皮膚科を受診して判断を仰ぐことをお勧めします。
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医療監修
ふじもと皮フ科クリニック 院長
藤本 栄大(ふじもと えいた)
医学博士
日本皮膚科学会皮膚科専門医・医学博士
防衛医科大学校卒業後、自衛隊病院・防衛医科大学校附属病院での勤務を経て日本皮膚科学会皮膚科専門医を取得。同大学院在籍中に米国UC Davis(皮膚科学教室)へ留学し医学博士を取得。海上幕僚監部衛生企画室勤務、南極観測船「しらせ」医務長(第54次)、Pacific Partnership参加等を経て、2015年にふじもと皮フ科クリニックを開院。


